音響専門書籍・文献紹介では、弊社R&D担当者それぞれが日頃参考にしている書籍や、注目している論文などをご紹介します。
紹介した書籍や文献へのリンクも掲載していますので、興味を持たれたらご利用ください。
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大賀寿郎著
『オーディオトランスデューサ工学
―マイクロホン、スピーカ、イヤホンの基本と現代技術―』
日本音響学会編
音響テクノロジーシリーズ17
コロナ社
2013.3.18初版第1刷発行
ISBN978-4-339-01118-0
https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339011180/
『オーディオトランスデューサ工学
―マイクロホン、スピーカ、イヤホンの基本と現代技術―』
日本音響学会編
音響テクノロジーシリーズ17
コロナ社
2013.3.18初版第1刷発行
ISBN978-4-339-01118-0
https://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339011180/
イヤホンの振動板はスピーカに比べてとても小さいのに、なぜスピーカと同じ、あるいはスピーカ以上に低い周波数領域まで再生できるか不思議に思われたことはありませんか。その理由は、用いられているトランスデューサの振動系の制御方式が異なるからです。イヤホンは弾性制御を利用し、スピーカは質量制御を利用しています。こういった、イヤホンやヘッドホンを知るために必要な音響工学の基礎知識をこの書籍は与えてくれます。
トランスデューサとは、電気信号すなわちオーディオ信号と、私たちが聞いている音すなわち可聴音波との仲立ちをするデバイスです。電気音響変換器とも言います。仲立ちをするとは、音波をオーディオ信号に変換するマイクロホン、オーディオ信号を音波に変換するスピーカやイヤホンという可逆な役割をトランスデューサが担っていることを意味します。
トランスデューサを理解するには、音波そのものや音波伝搬などの音に関する基礎知識、そして機械制御系や音響制御系に関する音響工学の基礎知識が必要です。この本では、これらの基礎知識を理解したのち、トランスデューサのいろいろな方式とその理論を知ることができます。ダイナミック型ドライバ(動電変換ドライバ)、バランスド・アーマチュア・ドライバ(平衡型電磁ドライバ)など、市場で販売されているイヤホンに用いられているドライバの構造や原理について詳細に解説されています。
そして、イヤホンやヘッドホンの設計者にとって必須であるオーディオトランスデューサの設計技術や、オーディオトランスデューサの測定方法についても解説されています。したがって、イヤホンやヘッドホンを理解するための基礎知識から、イヤホンやヘッドホンを設計するための実用知識までこの本で学ぶことができます。