final
D8000 DC Pro Edition
D8000の全てを一新した新設計
DCの名称は、音楽用語のダ・カーポ「Da Capo」(譜面の最初に戻るという意味)に由来しています。発売より7年が経過し、国内外で累計2000台を超える出荷のロングセラーとなった旧モデル「D8000 Pro Edition」の設計を一から全て見直し、新しいフラッグシップヘッドホンを開発しました。ドライバーユニットの振動板は製造技術から見直し、独自技術「AFDS:エアフィルムダンピングシステム*」はパンチングメタルの穴径・ピッチ・パターンの全てを再設計。さらに、ドライバー前方のマグネットを取り除くことで、旧モデルと比べて開口率は約70%大きくなりました。イヤーパッドは、これまでのものと比べて1.5倍の厚さに変更されており、音響空間の容積を大きくしています。従来の開放感と量感のある低域と繊細な高域を両立したサウンドに加えて、一音一音がより精細になり、広大なサウンドステージを実現しています。
また上記設計の変更により、本体は約100gの軽量化を実現し、特殊和紙の生地を採用することにより、ドライな着け心地と密閉感の無い快適性を重視した装着感となっております。
*…「AFDS:エアフィルムダンピングシステム」は株式会社finalの商標又は登録商標です。
進化した「AFDS:エアフィルムダンピングシステム」搭載
従来の平面磁界型ドライバーは、振動板の振幅が大きくなる低域で振動板が構造物に接触してしまうため、ドライバーユニットが再生可能な低域の周波数を上げる必要がありました。旧モデルD8000では、空気の粘性を用いて振動板の動きをコントロールする独自技術「AFDS」により、その問題を克服し、低域の再生周波数を下げることが可能になりました。これにより、平面磁界型の弱点であった低音の再現性が低いという問題点を解決しました。これは平面磁界型の再発明といえる技術です。
さらに、D8000 DC Pro Editionでは、この「AFDS」をさらに進化させ、使用するパンチングメタルの穴径・ピッチ・パターンの全てを再設計しました。また振動板の前後で異なったパターンのパンチングメタルを採用しています。その結果、通気性のあるイヤーパッドと組み合わせて、量感と開放感のある低音を実現しています。超軽量フィルムの振動板は、極めて薄いアルミ箔をエッチングして成形しています。これにより、コイルの引出し線を振動板に接着するダイナミック型特有の構造が不要となり、振動系重量を約1/3に抑えています。原理的な正しさを追求した結果、従来では得られなかった繊細な高域の再生を実現しました。
アルミマグネシウム合金の切削筐体
AFDSを成立させるためには一般的なドライバーユニットに比べ、極めて高い精度が必要となります。不要な共振を防ぐため、またドライバーを強固に支えるため高い剛性も必要です。そのため、アルミマグネシウム合金製の切削筐体は極めて高い精度で切削され、硬質アルマイト加工が施されています。
ドライバー前方の開口率をより高めた構造
従来のD8000では、前方のマグネットが細かなピークやディップを発生させる原因となっていました。D8000 DC Pro Editionではこれを取り除くことにより、前方の開口率は約70%大きくなり、これにより、特に高域の再現性が高まり、一音一音をより精細に再生することが可能になりました。
和紙を使用した特殊生地の新開発開放型イヤーパッド
密閉型はもちろん、オープン型と呼ばれているヘッドホンでも、多くはイヤーパッド内を密閉することで、ドライバーユニットが本来再生できない低域まで、特性上の再生周波数を延ばしています。しかし、音源が持つ本来の自然な広がりのある質の高い低域の表現のためにはドライバーユニット自身に低域まで再生できる能力があり、そのうえで密閉度が低く、通気性のあるイヤーパッドを使う必要があります。しかし、従来の全ての平面磁界型や一般的なダイナミック型の多くは、密閉度の低いイヤーパッドでは、低域が不足してしまいます。
D8000 DC Pro Editionでは、AFDSによって低域の再生帯域を延ばすことができたため、ドライバーユニットの能力だけで、密閉度の低いイヤーパッドでも十分な低域の再生が可能になっています。この音質に大きな影響を与えるイヤーパッドは、表面素材としてドライな肌触りと耐久性を兼ね備えた和紙を使用した特殊な生地と通気性に優れた発泡体を採用した自社開発品です。さらに、DCではこのイヤーパッドの厚みを従来の1.5倍にすることで、音響空間の容積が大きくなりました。その結果、音場を広げ、人の声の帯域の滑らかさにつながっています。また、同じくヘッドバンド部も同様の素材を採用し、湿気に強く高い耐久性を実現しました。
精度を追求した自社工場生産
D8000 DC Pro Editionは川崎の本社内で生産を行なっています。製品組立の精度は、部品の精度と共に、組立を補助する道具である治具の精度に大きく左右されます。部品精度の僅かなばらつきを、組立てながら微調整できるよう、生産治具の設計製造を内製化しています。また、振動板成形機といった生産機器や振動板テンションメーターといった測定器なども専用品として自社で開発しています。
本当に良いものを作り出すには、素材の加工を自分たちで踏み込む必要があります。made in Japanの良さは、そうした際に素材メーカーの協力を得られるという点です。素材という部品の源流から製品の組立までを一貫してコントロールすることで、製品の高い品質を実現しています。
長期使用を考慮し、修理を容易にする設計
購入後、末永くお使いいただくために、ほぼ全ての部品をネジで分解できる設計にしており、長期的な修理を可能にしています。
二種類の着脱式ケーブル同梱
シルバーコートケーブル4.4mm/1.5m・XLR/3mの二種類を同梱しています。<シルバーコートケーブル (4.4mm)>
ケーブル長:1.5m
インプット:4.4mm、5極
アウトプット:3.5mm、2極(ロッキング機構付)
対応機種:D8000 DC/D8000 DC Pro Edition、D8000/D8000 Pro Edition、SONOROUS VIII/VI/IV/III/II
<シルバーコートケーブル (XLR)>
ケーブル長:3m
インプット:XLR、4極
アウトプット:3.5mm、2極(ロッキング機構付)
対応機種:D8000 DC/D8000 DC Pro Edition、D8000/D8000 Pro Edition、SONOROUS VIII/VI/IV/III/II
各種ケーブルも収納可能なプロテクトケース付属
製品は付属品と共に、持ち運びに便利なプロテクトケースに格納されています。付属の専用キーによる施錠が可能です。D8000 DCとD8000 DC Pro Editionとの違い
「D8000 DC Pro Edition」は「D8000 DC」の繊細な音質はそのままに、聴取音量が大きくなるにつれ低域が聴こえやすくなるという人間の聴覚特性に合わせて調整した製品です。ご自身の聴取音量に合わせて、適した音質のものをお選びください。付属品
着脱式ケーブル(OFCシルバーコートケーブル4.4mm/1.5m・XLR/3m)、専用プロテクトケース、セキュリティキー装着方法
筐体 | アルミマグネシウム合金 |
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ドライバー | AFDS平面磁界型 |
ケーブル | シルバーコートケーブル |
感度 | 90dB/mW |
インピーダンス | 50Ω |
質量 | 431g |
コード長 | 4.4mm/1.5m・XLR/3m |